三重県の蜂の駆除ガイド|スズメバチ・アシナガバチ・ミツバチの特徴と見分け方【現場体験談】

三重県で多いスズメバチ・アシナガバチ・ミツバチの特徴と見分け方

こんにちは、蜂駆除レスキュー110番三重支部の加藤です。

2024年の9月半ば、午後1時過ぎ。鈴鹿市の住宅街で、私は防護服を着たまま額の汗をぬぐっていました。

依頼主の奥さんが慌てた様子で「庭の木に丸いのができてるんです…」と指差す先を見ると、そこには直径30cmくらいのスズメバチの巣がぶら下がっていました。

羽音は思ったより低く、でもズシンと胸に響くような音。初めて聞く人は「近くに大型のドローンが飛んでる?」と勘違いするかもしれません。

こういう現場に何度も足を運ぶうちに、匂いや音、巣の形で蜂の種類がだいたい分かるようになってきました。でも、私も最初の頃は何度か危ない目にあってます。
この記事では、私の現場経験を交えながら三重県でよく見かけるスズメバチ・アシナガバチ・ミツバチの特徴や見分け方を、できるだけわかりやすく、時々脱線もしながらお話しします。

三重県でよく見られる蜂の種類と生息環境

三重県は、伊勢湾沿いの暖かい地域から鈴鹿山脈の冷涼な山間部まで、環境がバラエティ豊かです。そのため、蜂の種類や行動パターンにも地域差があります。

例えば、津市や松阪市の住宅街ではキイロスズメバチの巣をよく見かけます。2023年8月には、津市内の学校近くで直径40cmを超える巣を撤去しました。あの時は授業中にも関わらず、校庭に蜂が数匹飛び回っていて、先生方もかなり神経をとがらせていました。

一方、伊賀市や名張市の山間部ではオオスズメバチが多いです。2024年10月に山道脇の土中巣を駆除した際は、直径50cm近くの穴から怒涛のように蜂が飛び出し、防護服越しでもドンッと衝撃が伝わりました。

アシナガバチは住宅の軒先や室外機の裏など、より人間の生活圏に近い場所に巣を作ります。桑名市で対応したときは、玄関脇の郵便ポストの下に巣があり、配達員さんが刺されそうになったという依頼でした。

ミツバチはやや特殊で、三重県南部の熊野市や尾鷲市など暖かい地域では、春先に分蜂(群れが引っ越す行動)がよく見られます。2022年4月、熊野市の民家の庭先で、直径40cmほどの蜂球が梅の木にぶら下がっているのを見つけたときは、依頼主と一緒に「おお〜」と感嘆の声を上げてしまいました。

スズメバチ・アシナガバチ・ミツバチの見分け方

色と体型で判断する

スズメバチは黄色と黒のコントラストがはっきりしていて、体が太く重厚感があります。オオスズメバチに至っては、初めて見る人は「小鳥かと思った」と言うほどの大きさ。
アシナガバチはスレンダーで、長い脚がだらんと垂れ下がるように飛びます。茶色やオレンジ系の色合いが多く、どこか華奢な印象です。
ミツバチは小さく丸みがあり、全身に柔らかい毛が生えています。可愛い見た目とは裏腹に、群れで巣を守るときの結束力は侮れません。

飛び方や行動パターンの違い

スズメバチは直線的に素早く飛び、威嚇するときは低空で円を描くように旋回します。アシナガバチはふわっとホバリングするような動きが多く、巣の周りでのんびり漂っているようにも見えます。
ミツバチは花から花へせわしなく移動し、時に体中が黄色い花粉まみれになっています。現場で見ると「あ、この子は働きづめだな」と思ってしまうくらい。

ちなみに、羽音でも見分けられます。低く重い「ブゥゥン…」はスズメバチ、高めで軽い「ブーンブーン」はアシナガバチ、そして小刻みで軽やかな「ブンブンブン」はミツバチ。耳が慣れると、目で確認する前にわかるようになりますよ。

蜂が活発になる季節と危険なシチュエーション

蜂が本気を出すのは、だいたい夏の終わりから秋にかけてです。特に9〜10月は、働き蜂の数がピークに達して巣も巨大化します。
去年の9月、松阪市の農家さんから「納屋に蜂が多くて出入りできない」との連絡がありました。行ってみると、納屋の梁に直径60cmのキイロスズメバチの巣がドーン。中から出てくる蜂の数が尋常じゃなくて、防護服の中で汗が流れるのを感じました。

夏は人間も活動的なので、キャンプや登山中に刺される事故が増えます。特に黒い服や帽子は危険。蜂は黒を敵と認識するんですよ。
そういえば、去年のキャンプ場で、BBQの肉を焼いてたらスズメバチが匂いに誘われて近づいてきたことがありました。慌てて肉を網から下ろしたけど、あのときの家族の顔は忘れられません。「ごめん、もう少しで刺されるところだった…」って、後で冷や汗ものでした。

刺されたときの危険性と応急処置

スズメバチの毒は強烈で、刺された瞬間に焼けるような痛みが走ります。
数年前、伊賀市で草刈り中のおじさんが首を刺され、顔色がみるみる青くなったことがありました。近くの人が救急車を呼んでくれて事なきを得ましたが、アナフィラキシーショックは本当に怖いです。

刺されたら、まずその場から離れること。巣の近くにいると、仲間の蜂がどんどん寄ってきます。次に流水で毒を洗い流し、吸引器があれば毒を吸い出します。
氷や保冷剤で冷やしながら、呼吸や意識の変化をチェック。少しでも異変を感じたら迷わず119番。救急車の中で「大げさかな」なんて思う必要はないです。命の方が大事ですから。

三重県での蜂の駆除方法と費用の目安

蜂の駆除は大きく分けて「自治体に依頼」と「業者に依頼」の2パターン。
例えば津市はスズメバチ駆除の費用を最大5,000円補助してくれます。ただしアシナガバチやミツバチは対象外の場合が多いです。
業者依頼だと、スズメバチは1万〜1.5万円、アシナガバチは8千円〜1万円、ミツバチは巣の場所や蜜の除去作業次第で1.2万〜1.8万円くらい。
去年、四日市市で高所作業(屋根の上)の駆除をしたときは、追加費用で2.3万円になりました。高いと思うかもしれませんが、命を守るための安全費用だと思ってください。

蜂の巣を見つけたときの安全な対応と予防策

もし家の周りで巣を見つけたら、まず距離を取る。最低でも5m以上離れてください。
双眼鏡やスマホのズーム機能で巣の大きさや蜂の出入りを観察します。警戒行動(巣の前で旋回)を始めたらすぐに退避です。

予防策としては、庭木の剪定、軒下や通気口の隙間を塞ぐ、駆除後はフェロモンの匂いを完全に除去する。この匂いが残っていると、翌年また同じ場所に巣を作られることがあります。
そうそう、以前桑名市で駆除した家では、前年の巣の匂いを残していたせいで、別種の蜂が同じ場所に引っ越してきたことがありました。二度手間は避けたいですよね。

よくある質問(Q&A)

Q1. 三重県で一番危険な蜂は?

オオスズメバチです。大きさも毒も攻撃性もトップクラス。

Q2. 駆除は自分でやってもいいですか?

やめた方がいいです。防護服や専用器具がないと本当に危険。

Q3. 駆除は何月まで可能ですか?

11月中旬くらいまで。ただし早いほど安全で費用も安く済みます。

Q4. アシナガバチは放置しても大丈夫?

刺されるリスクはあります。家族や子どもが近づくなら駆除推奨。

Q5. ミツバチは害がない?

おとなしいですが、巣が大きくなると駆除が大変になることも。

Q6. 駆除費用を抑える方法は?

小さい巣のうちに依頼すること。それだけで数千円は違います。

Q7. 駆除後にまた巣を作られることは?

あります。匂いの除去と隙間塞ぎで再発防止を。

Q8. 夜間駆除は安全ですか?

昼間よりは活動が鈍りますが、完全に止まるわけではないです。

Q9. 市販スプレーは効きますか?

小規模のアシナガバチなら。ただしスズメバチは危険。

Q10. 駆除時間はどのくらい?

小さい巣なら30分、大きい巣や高所は1時間以上かかります。

おわりに(というかボヤき)

こうして色々書きましたけど、正直、蜂との闘いは毎年のことです。
駆除の帰り道、防護服を脱いだ瞬間の風の涼しさは格別。でも、その風に混じってどこからか「ブン…」って音がすると、一瞬で背筋が伸びます。
まあ、それもこの仕事のスリルってやつなんでしょうけど…できれば次の呼び出しは、涼しい季節がいいなぁ。

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